今日も名盤を探して

インディーロックやポストロックなどのアルバム紹介を中心としたブログです

Helios / Eingya (2006)

 

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収録曲

1. Bless This Morning Year

2. Having The Compass

3. Dragonfly Across An Ancient Sky

4. Vargtimme

5. For Years And Years

6. Coast Off

7. Paper Tiger

8. First Dream Called Ocean

9. The Toy Garden

10. Sons Of Light And Darkness

11. Emancipation

 

このアルバムはアメリカのエレクトロニカミュージシャン Keith Kenniff (キース・ケニフ)のソロプロジェクト 「Helios」 のセカンドアルバムです。Keith Kenniff は様々な名義で活動していることが知られており、ピアノを基調としたポストクラシカルな楽曲を手掛ける「Goldmund」なども Keith Kenniff のソロプロジェクトです。

このアルバムを初めて目にしたとき、ジャケットに強く惹かれたことを覚えています。ジャケットから漂うエモーショナルな雰囲気は作品とリンクしており、アルバムを通して遠い昔を思い出しているような郷愁感が漂う作品です。全体としては暗いトーンな楽曲が多いのですが、随所に心洗われるような美的なサウンドがちりばめられています。僕はこのアルバムを聴き終わったときには、毎回小説を読了した後のような胸がジーンとする感覚を覚えます。

Helios の特徴は電子音を主体としたエレクトロニカサウンドにうまくアコースティック・ギターやエレキ・ギター、ピアノ、などの楽器を絶妙なバランス間でミックスしているところにあります。アコギとエレクトロの調和に着目してサウンド感が語られることが多い印象がありますが、エレキ・ギターを使った楽曲ではリバーブ感の強いギターと電子音がマッチしていて独特の浮遊感を生み出しており、こちらにも耳を傾けていただきたいです。

 


Helios - Dragonfly Across An Ancient Sky

後半のリズムパートが一旦落ち着く部分がものすごくきれいです。心洗われる一曲です。

 


Helios - Coast Off

アルバムの中でもなかなか暗めの楽曲。ピアノとギターの音の調和がとても美しいです。

Totorro / Home Alone (2014)

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収録曲

1. Home Alone

2. Chevalier Bulltoe

3. Tonton Alian Michel

4. Festivalbini

5. Motte-Rock

6. Osao San

7. Eric Colson

8. Tigers & Gorillas

 

フランス、レンヌ出身のインストゥルメンタルマスロックバンド Totorro のファーストフルアルバム

 

 

Totorro というバンド名は宮崎駿作品「となりのトトロ」に由来しています 。フランスといえばジャパンカルチャーの愛好者が多いという印象がありますが、日本のアニメの作品名をバンド名に使ってもらえるというのはありがたいことですね。

Totorro はデビュー前のミニアルバムでは(ミニアルバムといっても本作より長いのですが)、 Explosions In The Sky などの轟音ポストロックやハードコアなどに影響を感じさせる内容でした。しかし、今作ではポップなメロディーラインのマスロックに作風を転換しています。

基本的に様々なフレーズが次から次へと繰り出されていくような曲が多く、ミニマル調に美しいメロディーを繰り返すような過去の作風とは大きく違った構成になっています。それでも、ところどころに轟音ポストロックをやっていた経験が生かされているようなフレーズがあるのも大きな特徴です。

 

 


TOTORRO - Chevalier Bulltoe (audio)

 

ポップなサウンド感で一貫しており、急にフレーズが転換したり細かいきめの部分やブレイクがあったりと今作の作風を象徴するような曲です.

 


TOTORRO - Tonton Alain Michel (audio)

 

後半部のトレモロピッキングを用いたフレーズは轟音ポストロックからの影響を感じさせられますが、必要以上にフレーズを長く繰り返しておらずとてもまとまりの良い曲になっていると思います。

 

Totorroは今年の春に念願の初来日も果たしました。残念ながら私は今回の来日ライブには足を運べませんでしたが、機会があればぜひ行ってみたいです。

 

Panda Riot / She Dares All Things (2007)

She Dares All Things

 

収録曲

1. White Elephants

2. Maker

3. Like Flowers At Nite

4. She Dares All Things

5. Art School Girls of Doom

6. Plateau

7. The Jesus Demeanor

8. Olivia On The Downbeat

9.Suspense Kiss

 

「She Dares All Things」 はシカゴを中心に活動するシューゲイザー・ドリームポップバンドの Panda Riot のファーストアルバムです。

 

アルバムの特徴は特徴は女性ボーカルRebecca Scottのキュートな歌声とポップで浮遊感のあるエレクトロサウンドです。全体的にドリーミーで聴きやすいバランスの響きを保ちつつも、しっかりとシューゲイザーの醍醐味であるギターノイズをバックで鳴らしていて、シューゲイザーファンが大満足できるサウンドになっています。特に Asobi Seksu , School of Seven bells などの女性ボーカルでドリーミーなサウンドが持ち味のシューゲイザーバンドを好きな方にはおすすめです。

曲によってはクリーン目のギターがバックでなっていたりもしますし、メロディーがかなりポップに作りこまれているので、シューゲイザーファンでなくても聴きやすいアーティストかもしれません。シューゲイザーファン以外でこのアーティストを聴いている方を知らないので何とも言えませんが…

 


Panda Riot // Like Flowers At Night

 


Panda Riot - Plateau

 

このアルバムはどうやら宅録で製作されたようで、自主レーベルからリリースされています。こんなサウンドを宅録で作り上げてしまうとは驚きです。現在アルバム自体を日本で入手するのは困難なようですので、是非ダウンロードで音源購入するかストリーミングサイトで聴いてみてください。ストリーミングでは Apple Music では取り扱われています。

 

Marble Sounds / Nice Is Good (2011)

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収録曲

1. The Time To Sleep

2. Two And Still Counting

3. Smoking Was A Day Job

4. A New Breeze

5. Good Occasions

6. Redesign

7. Come Here

8. My Friend

9. We Slow

10. Sky High

11. The Days We Care About

 

ベルギーのインディーポップバンド Marble Sounds のファーストフルアルバム。

 

アルバムを通してポップながらも哀愁を秘めた美しいメロディで埋め尽くされている作品。ボーカル Pieter Van Dessel の繊細な歌声と、アコースティック基調ながらも時折みられるポストロックテイストなサウンドがよりメロディを引き立てています。特に初めから3曲目までの流れはとても完成度が高く、一気にアルバムの持つ繊細で切なげな世界観に引き込まれます。

ゲストボーカルで Guided By Voices の Robert Pollard と 清水美和子(Predown)が参加しており、それぞれの参加楽曲「My Friend」,「Sky High」 ではゲストボーカルの歌声によってより楽曲の持つエモーショナルな側面が際立っています。

 

 


Marble Sounds - The Time To Sleep (Sub.Esp.)

 

まずは是非一曲目の「The Time To Sleep」を聴いてもらいたいです。前半はゆったりとしながらも切なげな雰囲気で楽曲が進んでいき、終結部ではエレキギタートレモロピッキングを交えたサウンドで徐々に感情が高まっていくような印象。この曲はポストロック好きな方にもお勧めします。

 


Marble Sounds - Sky High

 

Predown こと 清水美和子 の参加楽曲です。清水美和子の歌声と Marble Sounds の相性は最高で、楽曲の持つノスタルジックな世界観にどんどん引き込まれてしまいました。この曲で感じるものがあった方は Predown も是非ご一聴ください。